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ＢＵＣＫＮＵＭＢＥＲ
ショートショート第二弾
『オリンピック』

ＣＯＮＴＥＮＴＳ：『ショートショート』
小学生のとき、リトルリーグのチームに所属していた。
チーム名は、『Boiling Monkeys』だった。
名前の由来は、｢フットサルから沸騰（している）猿に変換し、それを英名にした｣と言っていた。
チームメイトは、誰も、なぜフットサルから名前を取ったのか聞こうとはしなかったし、
僕も聞かなかった。
監督は、チームの中では、絶対君主として存在していた。
僕の与えられたポジションは、ショートショートだった。
この聞きなれてないポジションは、ショートとサードの中間のポジションにあった。 ※１
監督が決めたポジションだった。
そのために、通常より内野を一人多くしていたので、外野は一人減らして、二人で守っていた。
僕が取って、ファーストに投げたら、ショートショートゴロだった。
ただ、ショートとサードがいたので、僕にはあまり打球が来なかった。
また、たまに、打球がゴロできても、取って投げてもなかなかアウトにすることができなかった。
それよりも大変だったのが、僕の頭を超える打球は、
僕かセンターが取りに行かなければならないことだった。
そのことで、ランニングホームランになるケースもあった。
ただ、このポジションも１年もつづかなかった。
監督が辞めて、このポジションがなくなったからである。
そして、僕もチームを辞めた。
特別なポジションではないことに魅力を感じなくなっていた僕がいたからだった。
何年かして、このことをテーマに、ショートショートを書こうと思った。

ＣＯＮＴＥＮＴＳ：解説
※１　ポジションの略図